ヤマハ PX-2 リニアトラッキング レコードプレーヤーの修理 ② ― 2022/08/30 01:03:42
PX-2のバネについてヤマハに問い合わせたところ、当然ながら修理部品は無いという回答。PX-2は1979年頃発売ですから当然ですね、ダメ元でした。
東急ハンズでばねを調達して交換してみました。
画像下はPX-2から外したオリジナルのバネ。
平ベルトはゴムではなく繊維質っぽいベルトですが伸びています。
最初は左の長いバネで試してみたところ、スリップは改善せずベルトはまだ緩いまま、結局右の短いバネで解決。
結構引っ張って嵌め込むのが大変、画像の様に短いばねが縮めようと頑張ってます。いい仕事してます。
バネを嵌めた状態でベルト間の間隔が30mm程度になってます。
最初のバネの場合は33mm程度でした。
上側のベルトを指で押してみるとたわみ感がなくしっかり張っている感触が指に伝わります。
左右移動のボタンで操作するとスムースに動きます。
これでリニアトラッキング移動不良は解決です。
横に置いたベルトコンベアの上にアームブロックが載っていて左右に動くというユニークな構造です。
ヤマハのレコードプレーヤーは初めてですがこのPX-2には
ターンテーブルを回転させるスイッチがありません。
違和感を感じます。
フルオートプレーヤーですから無くても問題は無いのですが、アームがターンテーブル側に移動するのとリンクして回りますがなんだかしっくりきません。
慣れの問題でしょうか?
ヤマハ PX-2 リニアトラッキング レコードプレーヤーの修理 ➀ ― 2022/08/28 01:18:18
リニアトラッキングのヤマハPX-2の故障機をゲットしました。
YAMAHA PX-2 180000円 1979年発売
特徴
リニアトラッキング
アルミダイカストボディ
症状はトーンアームが水平移動しない。
先ずは底板を外して内部を確認してみると、モータープーリーベルトが
溶け落ちてた。
このPX-2のリニアトラッキングはベルトコンベアのような機構で
横移動するタイプだ。
恐らくパイオニア製のリニアトラッキングとは違うようだ。
アームブロックをはず外して溶けたベルトの除去洗浄を行う。
手持ちのベルトを嵌めてみると右側の径30mmがちときついが使えそうだ。
モータープーリーは回るようになったがピニオンギアを通して水平移動用の平ベルトがスリップしている。
どうやら平ベルトも伸びいている様子。
スプリングで引っ張ってはいるが縮力が効いていない。
スプリングも交換が必要のようだ。
パワーアンプ SE-C01の修理 メーター編 ― 2022/08/15 00:09:04
SE-C01のメーター修理。
SE-C01のLEDメーターは1979当時初めて見たときはすごく斬新だった。今でこそLEDは当たり前だが当時としては赤色タイプを使用した製品を時々見かける程度で SE-C01の様に黄色タイプは珍しかった。
それから40年経過してるわけですから、不調でも致し方ない、修理に挑むことに。
このSE-C01の修理は基板を取り出すのにバラしが大変である。
修理といってもLED交換ではなくドライブ回路の部品交換で済むと予想。
さて症状はというと、メーターのLED点灯が振れなくなってきた。
感度が落ちてきたというのかな?
左右の振れ幅に違いがそして両方ともおとなしい。
音は小さくなってる訳じゃないので単にメーター回路が弱って来ているのだろうと推測。
基板を確認すると膨張した電解コンデンサーをいくつか発見。
手持ちのもので間に合うので回路図を見ながらメーター回路の電解コンデンサーを全交換。
最後に簡易的にPC内で立ち上げたSGで1khzの信号を
発生させSE-C01に注入して調整用 VRを回して点灯位置を合わせて完了。
今まで通りに元気にLEDメーターが動くようになった。
パワーアンプ TA-N86の修理 ② ― 2022/07/12 02:45:18
TA-N86修理中の基板半田面
このTA-N86は過去の修理でコンデンサを新品に交換しているので、問題ないはず。図面の青〇の部分を基板上で確認するとパーツは無く、信号が通るラインだけである。
このパワーアンプは両サイドが放熱フィンになっていて本体を表裏逆さまにするのが楽で修理、メンテナンスがやりやすいのがTA-N86の特徴の一つともいえる。
画像右のケーブルの下あたりで基板上ラインの緑色の被膜が剥がれ線がむき出しになっているところがあった、
これだ。
ここで断線していたとは、念のため導通を計るとやはり切れている。
ジャンパ線をはんだ付けして繋いでみる。
導通はOK。
基板上のライン線が断線とは珍しい故障パターンだ。
回路の中であればパーツが沢山繋がっていて難航したかもしれない。
電子部品等の故障でなくてほっとした。
電圧がかかるようになったのでトランジスタは発熱している。
これで修理完了。
TA-N86復活。
パワーアンプ TA-N86の修理① ― 2022/07/11 00:15:35
TA-N86故障と修理 片チャンネル音が出ない
TA-N86はTA-N88の弟分で1970年代最後のソニーの傑作エスプリシリーズのパルス電源搭載パワーアンプだ。久しぶりに電源を入れたら左チャンネルから音が出ない。
TA-N86の筐体はでかいが天板、底板が簡単に外れるので修理はやりやすい。
先ずは開腹して基板をチェック。
足が真っ黒なトランジスタを発見、右チャンネルのものは銀色を保っている。
電源を入れて様子を見ると右チャンネルのそれは熱を帯びるが左チャンネルの足の黒いトランジスタは冷たいまま、更にパワートランジスタも冷たいまま。
足の黒いトランジスタが死んでいるのでは?
と想定して左右を入れ替えてみる。
足の黒いトランジスタは右チャンネルの回路では熱を帯びる、そして正常に音も出る。逆に右チャンネルのトランジスタは冷たいままだ。
トランジスタは両方とも生きていることがわかった。
真っ黒な足を磨いて左右とも元に戻した。
図面を見ながら電圧を確認すると上の青〇(左チャンネル)の電圧がかなり低い、真ん中の青〇(右チャンネル)は図面通りの電圧が出ている。
下の青〇は電源側だが正常だ。
電源が故障なら左右の青〇は同じになるはず、どこかのトランジスタが 故障でも同じ電圧になるはずではないか?
電源から真ん中の青〇までは正常なのは間違いないとすると上の青〇と真ん中の青〇の間に原因があることになる。
その間にはC117の電解コンデンサが(-)電源ラインとの間に入っているだけで他に半導体は無い。
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