友達と二人2009/02/06 02:47:57

平日の日付が変わろうかと言うタイミングで彼女はやってきた。
今日はいつもの友達と一緒である。
バイトの帰りだろうか?或いは軽く飲んできた後なのだろうか?と思いながら注文を伺う。
二人ともまずはビールである。
あれ?素面なのかな?と勝手に想像しながらグラスを差し出した。
二人のコンビを見ていると、私の世代だと「ツービート」(ビートたけしとビートきよしのお笑いコンビ)を思い出すことがある。
ボケやつっこみなど笑いを取るわけではないのだが会話の八割をめぐみ(仮称)がしゃべっているのである。
友達はまるでうなずき専門のきよしのようであり良くしゃべる彼女はたけしに重なるのである。
たまに友達が反応する程度であり、静かに斜に構えているのがその友達のスタイルである。
ちょっと店が混雑してたりするとその友達の声を認識するのは難しいかもしれない。

ビールの次は梅酒である。
ちょっと意外だった、いつもなら芋焼酎なのに今夜は梅酒、友達も同じ梅酒を頼んだ。

帰り際に外まで見送った。
当店には彼女の意向で来ているのだろうと推測がつく。
そのせいなのか付き合わせた友達を反対方向に住んでいるにも拘らず途中まで送っていくと言うのである。
年上の友達をきちんと敬って礼を尽くす姿は感心したものだ。

久しぶり2008/10/27 04:17:42

年が明けて正月が終わり日常に戻りつつある平日の営業日、
彼女はいつも通り足音を轟かせながらやってきた。
久しぶりである。
カウンターの真中に座りビールを頼んだ。
一人での来店は約半年振りだろうか?
カウンターの奥には焼酎好きな常連のお客さんが既に数杯目に突入していた。
既にお互いに面識はあり話もした事があると私は記憶している。
今夜も相変わらずニコニコしている、楽しそうであり嬉しそうなこの笑顔は見ていて気持良いものである。
きっと正月の間あまり多くの人と接すず部屋にこもっていてそろそろ人恋しくなったのか話し相手欲しさに来店したのではないかと彼女の表情から勝手に推測してみた。
活発で饒舌なのだが今夜は若干であるが落ち着いているように感じられる。

次はこれもまたいつも通り「克」を頼んだ。
飲み会があるごとに他の焼酎を飲んでみるのだが克以上の物はまだ無いと彼女は言う。「克」はお気に入りなのである。

3人で他愛も無い話で盛り上がり酒は進み克は4杯目に突入した。
当店の4杯は2合に相当する、飲んだ帰りでは2合の焼酎ロックはきついはずである。
今日の飲みっぷりはしらふからのスタートに違いない。

まだ冬休みなのだろう、時間を全くに気にしていない。
世間は昨日から平常モードに入り時間を刻もうとしているのに 閉店間際の店内は時間が止まった感じだった。

ピンチ!!2008/06/05 03:10:58

11月のある土曜日の深夜、二組のお客さんが静かに飲んでいた。
そんなタイミングでいつも通りパタパタとめぐみ(仮名)がドアを開けて入ってきた。
「いらっしゃいませ」と声を掛ける。
しかし2~3歩入った辺りで立ちすくんでいる。
「座らないの?」と問い掛けるも何やらはぁはぁと肩で息をしている。
「ナンパされたっ!」と彼女。

どうやらバイト帰りに数人の男の子達に声を掛けられ無視した物の後をつけられたらしいのである。
そして途中にあるGrayに「避難?」の為に立ち寄ったらしい。

店内は暗いので顔色までは良く分からないが、きっと青ざめていたに違いない。

「ちょっと休んで時間ずらしてから帰ったら?」と促すも、「もう大丈夫!」とそそくさと出て行った。
少し間を置いてから外に出て様子を見たが人気や会話などは聞こえないようである。
無事に帰ったのだろうと祈りながら店に戻った。

普段からこんな状況でも、そつなくかわしてるのだろうというのが彼女の印象だったが意外にもそうではなかったのである。

今夜は3人2008/02/04 02:14:17

今夜は雨降りなのに早い時間から来客があった。
テーブル席に座られたお二人は静かに飲み始めた。
何杯か飲まれお帰りになった後に次のお客さんが来店された。
オープン当初から通って頂いている焼酎好きな常連の方である。
飲まれる酒はほぼ決まっていてその中でその日の気分で数種を飲まれて帰られる。
昨夜とは違う酒を豆腐ようと共に味わっている。

少しして団体のお客さんが見えて、ちょっと賑やかな雰囲気になってきた。
日付が変わり少しした頃に一気に引けて束の間だが後片付けに追われた。
目処がついて一息つけるかなというタイミングでその一行はやってきた。
めぐみ(仮名)とバイト仲間の以前も見えた友達と初めての男性の3人連れだ。
入り方がいつものようにバタバタしていない。
今夜は珍しくカウンターの、入り口に近い方の端に座った。
彼女はまずビールを頼んだ。いつもならはしゃぐように喋り始める彼女は随分おとなしかった。彼女のはバイト仲間の友達も以前と変わらず表情を変えない。
男性は彼女達よりはかなり年上に見えた、バイトの仲間ではなさそうな事しか想像できない。
少し前までは賑やかだったのに急に落ち着いた雰囲気になり外の雨音がかすかに聞こえるかのようである。
酒のペースはいつもと変わらないがスローペースで時は流れた。
かなりゆっくり夜明けに向かっていくのがわかる。
3人とも暗いわけではないのだがテンションが上がらないように思えるのは私だけか?
めぐみもいつものように全開には程遠い、というより今夜はサイレントモードなのか口数は少ない。
以前もサイレントモードの時はあったがそのときとは少し違う感じである。
年上の男性が居るせいなのか落ち着いている、彼女一人のときは結構はしゃぐのだが「そんなことないよ」と言わんばかりに違う一面を見せていた。

大食い!2007/11/15 03:53:07

夏の終わりのある営業日。
暑かったかこの日は、今日は店を閉めたら蕎麦を食べようと決めていた。

週の中日でもあり、あまり忙しくない水曜のことであった。
閉店までは時間があるが早めに準備をしようとしていた矢先である。
いつもどうりパタパタと足音を轟かせめぐみ(仮名)が入って来た。
「こんばんはー」といいながら席につく。何が嬉しいのかこの時点からすでにニコニコしている。
「平日なのに珍しいね」と私。今日もバイトの帰りだという、
週に3日ほど働いているらしい。そのうち水・土は確定していて後は都合の良い時に出るらしい。
喉が渇いているのかまずはビールを頼んだ。
それとつまみのピリ辛ちくわも。このちくわは中々の人気で彼女は過去にも3~4回食べている。
作っている間始終話をしているこちらもそれに合わせてテンションが上がっていくのが分かる。
ビールの次は克である。他店で違う焼酎も試したけど克が一番だという。
話のテンションは高いが飲むペースは珍しくゆっくりなので私は安心している。

閉店時間が迫ってきたので、蕎麦茹での準備に入った。
「何か作るの?」と彼女。「今日は店開ける前から蕎麦を食べようと思って 準備してたんだよ」、「蕎麦食べる?」「やったー」と彼女、嬉しそうである。
茹でてる間もいろいろ話が止まらないので集中できずに長めの茹で時間になってしまった。
ざるに蕎麦を盛り、丸テーブルに移動にして看板を消して準備OK。
ロック用の焼酎の器が蕎麦猪口代わりでちょっと贅沢な気分である。
海苔と山葵をいれて食べ始めた。
トイレから戻った彼女も食べ始めたがすぐに箸が止まった。
「山葵効きすぎっ!」ほんの少し入れただけなのに山葵は苦手らしい、 つゆと水を足して再スタート。
蕎麦が旨い。
暑くてあまり空腹感は無いのだが食べればかなりいけそうな感じである、
彼女も黙々と食べている、あまりおなか空いていないといいながら ざるに手をのばす回数はかなり多い。
かなりお腹空いていたのだろう、細身の割には意外に大食いである。
4人前くらい茹でたような気がするがあっという間にざるが空になってしまった。
「あーお腹いっぱい」と満足そうに彼女は箸を置いた。洗い物は明日にしようと思いシンクに溜めて店を出た
。 外はもう明るくなっていて日差しがまぶしかった。